やりたい事を探し、実現できる環境

夫の親友の義理の息子さん、今年grade 11に進級したばかり。なので16歳ぐらいでしょうか?

2、3回ドイツに遊びに行った時に会った事があるけれど、普通の男の子。遊びたい盛り。この息子さんが、この夏休みに夫の会社でインターンシップをやりたいとメールをしてきた。厳密には奥さんが私にインターンシップをしたいそうなのだけど聞いてみてくれる?と私に問い合わせがあった。なので、奥さんに『本人から直接メールで問い合わせした方が、きっとやる気度が伝わると思うよ』とちょっとアドバイス。その2、3日後、高校生とは思えないほど、しっかりとしたフォーマルのメールが夫に入ったそう。

夫の会社は、小さいながらもデザイン業界ではHotな会社なので、月に何十件もインターンシップの問い合わせがはいる。例えお給料がもらえなくても、その会社で仕事をして学べる事があり、また、そうした会社でインターンシップをした事があると、後々、Resumeに付加価値として加わるので、経験値を上げるため、出来るうちにインターンシップの数をこなす人も多い。だから、そんなに山ほどくるインターンシップを全部採るわけにはいかず、せいぜい一夏に1~2人。勿論、将来性がある人、つまり、インターンシップ後将来も関わっていけるような人材を選ぶそう。

勿論、夫がこのJ君のインターンシップを快諾したのは、他ならぬ親友の息子だからというのはあるけれど、欧米では、こうして夏休みなどを利用してインターンシップをやる高校生以下の子供も少なくない。同じようなことはボランティアにしても然り。小学生からでも、興味のある事、また社会の一員としてやるべき事には積極的に参加できるように、また興味を持たせるよう、大人が一緒になって動いていると思う。

この16歳のJ君。ドイツからは一人でやってくるそうなので、勿論我が家で預かる事に。夫は出張でいきなりいなくなってしまう事もあるから、私が責任持って、面倒見なくてはならない。楽しみであるけど、ちょっと責任重大(笑。 何が一番心配って、朝ごはん?夫も私も朝はラテしか飲まないし、ここ20年位、朝食なんて定期的にとった事がない私なので、果たして2週間毎日できるかどうかちょっと不安だったりして。

まあ、それは置いておいて、今日書きたかったのは、J君のように自分がやりたい、もしくは興味があるかもしれないと思う事をどれだけ早い年齢で自覚して、(親の勧めではなく)自ら行動に移せるか?ということ。今の日本の教育や社会環境をを見ていると、小学生や、中学の時点で、将来的にこんな事をやってみたいと興味を持てるようなものを探す環境が整っていないのではないかと思う。そして、興味を持った子供がそれを行動に移せる社会側の環境も整っていない。

例えば、日本で、周りを見渡して、中学か高校に入ったばかりの年齢で、『僕は消防士になりたいから、夏休みは消防署で研修させてもらおう』と、門をたたきに行くような話は想像しがたい。消防署という時点で、ちょっとかなり無理目の話かもしれないけど、でも、夢を持つ子供にとって無理目な職業も簡単な職業も、『そんな事できるはずはない』と思わずに、一歩近づけるようなフレキシブルなドアがあってもいいような気がする。つまり、最終的に研修できるか否かを決める前に、まずは自らドアをたたくことが大切なのだと思う。

勿論、アメリカだって、夫の会社のように、高校生以下をインターンシップとして受け入れるところが100%ではない。でも、やる気と、熱意、そして『そんなの無理だ』と思い込まないで、まずは食らいついてみるガッツを備えた好奇心を持つ自発的な子供をこちらではより多く見るし、そして、例え子供に対してでも、キチンと耳を傾け、決して、社会の決まり、会社の決まり、といって却下せず、一緒になって考えてくれる大人も多い。未成年だから、という理由で何もかもが、1から駄目、という固定概念みたいなものがない。勿論、法律的なことは無視できないけれど、『世の中一般』とか、『社会の仕組み』という固定概念によって、『そんな事は無理、無駄』と、何処かに自然消滅してしまう必要がない。何かが駄目なのであれば、子ども自身が『なぜ駄目なのか?』という現実に直面する事も大切だと思う。

話は変わるけど、先日、カリフォルニアから日本に、旦那さん(アメリカ人)とアメリカ育ちのお子さん(9歳)と帰国して日本での生活を始めたお友達から聞いた話で、びっくりした事がある。それは、息子さんを公立の小学校に編入させたのだけど、すぐにアメリカンスクールに変えざる得ない決断をしなくてはならなかったという話。その学校では、休み時間に廊下で友達と立ち話をしてはいけないという校則があった。廊下に出たら用を済ませて、教室に帰らなくてはいけない。廊下で友達とお喋りなどをすると規則違反として怒られるそう。アメリカ育ちの彼が、『規則って言われても、僕にはどうしてか分からないよ、何で友達と話しちゃいけないの?お母さん教えて』、と聞かれて彼女は答えられず、そして、そのような規則があるところでは、彼は壊れてしまう、と思った結果、転校に踏み切った。

私にとっては、まずなぜ廊下でお喋りができないのか?どうして小学校の中でクラスメートとのコミュニケーションを学校が妨げるのかも分からない。でも、きっとそんな規則を作らなくてはいけない日本らしい事情があるのだと思う。(学校の運動会の徒競走で、順位をつけなくなったように、、、)。でも、小学生という多感な年齢で、友達とのコミュニケーションの場も限られているような環境で、自分の感性にしたがって、何かを見つけていける様な教育、環境を子供に与えていけるのだろうか?と漠然と不安に思ってしまった。だって、話を聞いただけでその学校を想像すると、軍隊の訓練学校、つまり感性を育てる場所ではないと感じるから。


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