学校の仕組み
先日書いた『College track + Toy Story 3』
どうして、College trackのようなNPO(Non Profit Organization)が必要になるのか?という事、アメリカの学校の仕組みなど書いておこうと思います。
あくまでも、周りのアメリカ人の友人から聞いた話や、子持ちの友人の話を参考にして、書こうと思いますが、私の場合、アメリカでは、と言ってもサンフランシスコにしか住んだ事がありませんので他州の事情はまた異なるかもしれませんので、よろしく。
中学高校にあたるパブリックスクールのクオリティーは、その地域をそのまま反映しているようです。まあ東京で言うと区立の中学校とか都立の高校と同じ位置と考えられるかもしれません。ご存知の通り、アメリカでは安全をお金で買う、と言うようなことを聞いた事があるかもしれませんが、裕福層は裕福層で、そして、低収入の層は自然と同じような経済状況の人達が集まって住むような街の流れになってしまいます。
こうしたパブリックスクールは地域の税金が投入されますので、裕福な家庭が家を構える地域では、自然と学校の予算も増えてくると言うこと。単純に言えば、10人のミリオネラーが住んでいる地域Aの税収と、低収入層が集まる地域Bの税収は全く違うわけで、例え同じ%の予算が与えられても、それぞれの学校が受け取る額は違ってくると言うことになります。勿論税収の低い地域のパブリックスクールが100%悪いとはいえませんが、やはり、ドラック、ギャング、バイオレンスが高級住宅地では蔓延しにくいということを考えても、地域の環境が学校環境に移行してもおかしくはないと思います。なので、子供をパブリックスクールの中でも安全で進学率の高い学校に入れたいとなると、そうした地域に引っ越す家族も少なくありません。現に夫のビジネスパートナーの家族が子供の為にサンフランシスコから南に20分ほどいった辺りに住んでいます。その辺りは、新興住宅地ですがシリコンバレーで仕事をしている人など、ベイエリアではTOPを争う税収のある地域です。勿論、そうした教育熱心、そして、そうした地域に住む両親となると、学校に対して積極的に参加し、教育現場の向上を臨んでいる姿勢もうかがえると思います。
勿論、プライベートスクール、ということも可能ですが、プライベートスクールはやはりアメリカでも高い。それに、日本のように登校下校が安全ならいいですけど、電車通学とかも在り得ないので、自然と親が送り迎え(法律上でも義務化されているはず)。となると、学校が遠い場合にはそれなりに親もコミットメントが出来ないと通えません。
こうした背景を元に、College trackでは、教育への投資と意識が低い地域に生まれてしまった子供たちを、地域という格差の中で埋もれさせないために、サポートしているわけです。
ドイツ人の夫ににドイツの事情を聞いてみると、プライベートスクールなどは主流ではなく、国全域で、ほぼevenな教育システムがしかれているそう。なので、彼の兄弟は皆、地元の小学校中学校に通ったそうです。日本はどうでしょうか?私が中学に入る時はきっと5%~10%位が私立を目指していたのかな?と思います。その後どんどん私立のお受験戦争は白熱化して言ったとお思います。今は、やはり私立にいかせたいと思う親が多いのでしょうか?そして、地方の公立校などはどうなっているのかな?過疎化などが進む地方、ちょっと学校などの現実も気になります。
学校の仕組みとは少し違いますが、College trackのような、国や州よりも、こうした民間レベルのボランティアやNPOの活動とサポートの存在と影響はアメリカでとても大きいです。カリフォルニアなど、予算を削るとなると教育もバンバン削ります。政府機関よりも、こうした民間レベルでの団体があって動いているところも沢山あるのではないか?と、多くの団体と察するようになり最近つくづく感じます